犬にヨーグルトを食べさせることで、ヨーグルトに含まれる乳酸菌の働きにより歯周病予防に効果があります。
ですが、ヨーグルトを食べさせるだけでは十分な歯周病対策はできません。
この記事では、効果的な歯周病予防にヨーグルトを活用する方法と、歯磨きが苦手な子や老犬におすすめのデンタルケアを解説しています。
歯周病予防にヨーグルトを使うメリット
ヨーグルトを使用する最大のメリットは手軽で誰でもすぐに実践できること。
また、ヨーグルトはほとんどのワンコが食べてくれるので、歯みがきが苦手な子のお口のお手入れとして使えます。
ヨーグルトの使い方は、食事にヨーグルトを混ぜて食べさせるだけです。
与えるヨーグルトは砂糖の入っていないプレーンタイプを選んでください。
また、歯周病の予防には直接関係はありませんが
- 腸内環境の改善による免疫力の向上。
- うんち全般の改善(下痢、便秘、軟便など)。
- 酵素による消化機能の改善。
- 口臭・虫歯・歯垢の予防。
- カルシウムやビタミンの補給。
など、ワンコの健康改善・免疫力アップにつながり病気になりにくい身体を作ることができます。
ヨーグルトで歯周病を予防できる理由
ヨーグルトが歯周病予防に効果がある理由は
- 善玉菌が悪玉菌(歯周病菌)の活動を抑制する働きがある
- 唾液の分泌を促し歯垢の形成を抑制する
- 腸内環境を整え免疫力が向上する
バクテリアセラピーとして乳酸菌はヒトでも同じように虫歯予防・歯周病予防に活用されており、犬も同じようにヨーグルトを摂取することで歯周病の予防に効果があります。
使用する際の注意点
- 犬の歯周病予防にヨーグルトを使うときは、無糖、低脂肪のプレーンヨーグルトを使うようにしましょう。
- カロリーオフ・低糖のヨーグルトは、キシリトールが入っている場合があるので絶対に与えないでください。
- 与える時は冷たいままでなく、冷蔵庫から出して30分ほど常温に戻してから与えるようにでしてください。
- 与える量は体の大きさに関わらず、初めて与える時は少量で様子を見ましょう。
お腹の敏感な子ですと慣れないうちは下痢や軟便になる可能性があります。
ヨーグルトを食べさせる量は、犬の体重に合わせて調節してください。
小型犬 | ティースプーン半分~1杯 |
中型犬 | ティースプーン1~2杯 |
大型犬 | ティースプーン2~3杯 |
ヨーグルトを与えた後は、うんちが柔らかければ与える量を減らすといった具合に調整して下さい。
ヨーグルトだけでは歯周病対策は不十分
ヨーグルトで乳酸菌(善玉菌)を摂取することで、口内環境の改善や歯周病予防はできますが歯周病対策としては不十分です。
その理由は、歯周病の原因となる歯石の付着を防ぐことができないからです。
歯石は歯についた歯垢が口の中のミネラル分と結合して石化したもの、その歯石の元になる歯垢は歯ブラシによるブラシング以外では完全に除去することができません。
ですので、十分な歯周病対策をするのなら歯ブラシを使った歯みがきで歯垢を落とし、乳酸菌の働きで、新たに歯垢がつかないようにするのが最も効果的な歯周病予防となります。
成犬の約8割が歯周病などのお口のトラブル予備軍
歯みがきガムなどでデンタルケアしているから大丈夫という飼い主もいますが、しっかりと歯垢を落としきれていないので、成犬の8割ものワンコが歯周病になっているという統計が出ています。
歯周病はそのまま放置すると、口臭の悪化や歯が抜け落ちるといった歯槽膿漏だけにとどまらず、犬の死亡原因の上位となる心臓病や腎臓病を引き起こします。
ですので、歯みがきが苦手なワンコでも、歯ブラシを使った歯みがきが出来るようになりましょう。
しかしながら、歯みがきが苦手なワンコも多く、歯ブラシは大嫌いというワンコだと歯みがきをしていない方も多く、歯みがきが習慣化しているワンコはごく少数です。
そんな歯みがきが苦手なワンコには、歯磨きをサポートするデンタル用品を活用し歯磨きの練習をするのがおすすめです。
歯磨きを嫌がる犬や老犬に効果的なデンタルケア
歯磨きが苦手な子に無理やり歯ブラシを口に入れて磨いても、犬と飼い主の両方に大きな負担となり、結果として歯みがきができない状態になってしまいます。
歯みがきが嫌いな子には、嗜好性の高い歯磨きジェルが有効です。
犬の好きな味や匂いが付いており、どんな犬でもペロペロと舐めてくれます。
歯磨きジェルの販売サイトでは、歯ブラシを見るのも嫌なワンコが、歯磨きジェルを塗った歯ブラシを喜んで舐めている動画が視聴できます。→動画ページ
喜んで歯ブラシを口に入れてくれるので、歯磨きの練習がしやすく、無理強いすることなく歯みがきが出来るようになったワンコもいます。
また、歯磨きジェルには乳酸菌のなかでも、特に歯周病に効果がある「ロイテリ菌・クリスパタス乳酸菌」が配合されており、ヨーグルトよりもより効果的に乳酸菌で歯周病の予防ができます。
歯ブラシに慣れていないうちは、歯磨きジェルを舐めるだけでも歯周病予防になります。
歯磨きジェルはヨーグルトと違い、デンタルケアに特化しているので「歯に歯垢を寄せ付けない・口臭を軽減させる」といった効果もあります。
詳しくは、歯磨きジェルの販売サイトで確認してみてください。
まとめ
歯周病は放置すると、口臭悪化などの口のトラブルだけでなく、心臓病や腎臓病のリスクが高まり命にかかわる病気に進展する可能性があります。
ヨーグルトを食べることで、口内環境の改善・免疫力、ある程度の歯周病予防にはなりますが、それだけでは歯周病対策としては不十分。
ですので、歯周病をしっかりと予防するためにも、歯ブラシにによる歯磨きが必要になります。
歯みがきが苦手な子には「歯磨きジェル」などを上手に活用して、十分な歯周病対策を始めてみてはいかがでしょうか。
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