ワンちゃんの食費は抑えたいけど、安いドッグフードでは心配。
栄養バランスの不足や低品質な原料の使用、添加物や化学物質の使用など、安価なフードにありがちな5つのダメな点について詳しく解説しています。
安いドッグフードでもリスクを回避し愛犬の健康を守りながら、より賢い選択をするための情報をお伝えします。参考になさってください。
安いドッグフードはダメな5つの理由
- 栄養バランスが偏る場合が多い
- 低品質な原料の使用が考えられる
- 添加物や化学物質の使用しているものもある
- 消化しにくいフードによる消化トラブル
- 健康問題(涙やけ・皮膚トラブル)の増加リスク
それぞれについて詳しく解説していきます。
栄養バランスの偏りがあるフードの特徴
安いドッグフードは以下のような栄養バランスの偏りが見られることがあります。
- 低品質なタンパク源
安価なドッグフードでは、動物性タンパク源の代わりに穀物や穀物副産物が主成分となっていることがあります。これにより、犬が必要とする十分なタンパク質を摂取できない可能性があります。 - 脂質の不足
健康な犬には適切な脂質が必要ですが、安いドッグフードには十分な量の健康な脂質源が含まれていないことがあります。これにより、皮膚や被毛の健康に影響を及ぼす可能性があります。 - ビタミンとミネラルの欠乏
安価なドッグフードは、必要なビタミンとミネラルの含有量が不足していることがあります。これにより、犬の免疫機能や骨格の発育に影響を与える可能性があります。 - 高炭水化物の含有量
安いドッグフードには高い炭水化物の割合が含まれていることがあります。過剰な炭水化物の摂取は、肥満や糖尿病などの健康問題を引き起こす可能性があります。
低品質なたんぱく源なドッグフードの原材料
安いドッグフードに使用される高い炭水化物の具体的な名称
- コーングリッツ (粗挽きトウモロコシ)
- コーンミール (トウモロコシ粉)
- 小麦 (小麦粉や小麦グルテン)
- 大麦 (大麦粉や大麦グルテン)
- 米 (白米や玄米)
- ソルガム (ソルガム粉)
- ジャガイモ (ジャガイモ粉やでん粉)
- トウモロコシシロップ
高炭水化物なドッグフードの原材料
安いドッグフードに使用される高い炭水化物の具体的な名称
- コーングリッツ (粗挽きトウモロコシ)
- コーンミール (トウモロコシ粉)
- 小麦 (小麦粉や小麦グルテン)
- 大麦 (大麦粉や大麦グルテン)
- 米 (白米や玄米)
- ソルガム (ソルガム粉)
- ジャガイモ (ジャガイモ粉やでん粉)
- トウモロコシシロップ
栄養バランスが偏った食事を与えるデメリット
栄養バランスの偏った安いドッグフードは愛犬の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
その理由として
- 栄養バランスが偏った食事は犬の栄養要求を満たせず、健康に不足を引き起こす可能性があります。
- 犬は必要な栄養素をバランスよく摂取することで、健康な成長や免疫機能の維持に重要な役割を果たします。
具体的な例として
- 脂質やたんぱく質の不足は体重減少や筋肉の衰えを引き起こす可能性があります。
- ビタミンやミネラルの不足は免疫力の低下や皮膚のトラブルを引き起こす可能性があります。
- 高炭水化物の摂り過ぎは肥満や糖尿病のリスクを高める可能性があります。
安いドッグフードに使われる、愛犬に影響ある原材料一覧はこちらから確認してみてください。
低品質な原材料の具体的な名称
低品質なたんぱく源として使用される可能性のあるドッグフードの原材料として
- 動物副産物(内臓、骨、血液)
- 廃棄物(廃棄された肉、加工食品の残渣)
- 未処理の動物部位(脂肪、軟骨、結合組織)
- 低品質な肉(処理の遅れた肉、安全基準を満たしていない肉)
- 肉粉(肉の副産物や廃棄物から作られる粉末状の原料)
これらの原材料は栄養価が低く、消化が困難な場合があります。
安価なドッグフードに使用されている具体的な原材料として
表示名 |
---|
ミートミール |
ミートバイプロダクト |
アニマルバイプロダクト |
ミートアンドボーンミール |
ミートミールディグスト |
チキンバイプロダクト |
チキンミール |
チキンバイミール |
ポルトンミール |
フィッシュミール |
上記の表示名が使用されている場合、品質が低いたんぱく源が含まれている可能性があります
低品質な原材料を使ったフードが愛犬にもたらす影響
ドッグフードの品質は、愛犬の健康に直接影響を与える重要な要素です。
低品質な原材料が含まれるドッグフードの影響として
- 栄養不足
低品質な原材料は栄養価が低く、必要な栄養素が不足する可能性があります。愛犬の健康と成長に必要なたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が不足すると、免疫力の低下や生活習慣病のリスクが高まる可能性があります。 - 消化問題
低品質な原材料は消化しにくい場合があり、消化器系のトラブルを引き起こす可能性があります。胃腸の負担が増え、下痢や嘔吐といった消化トラブルのリスクが高まることがあります。 - アレルギー反応
低品質な原材料にはアレルギーを引き起こす可能性がある成分が含まれている場合があります。例えば、穀物や人工的な添加物などがアレルギー反応を引き起こすことがあります。アレルギー症状として、皮膚のかゆみや赤み、耳や肢体の炎症などが現れることがあります。 - 経済的な問題
低品質なドッグフードは栄養価が低く、愛犬が必要とする量が増える可能性があります。その結果、安価なドッグフードを選ぶことで費用は節約できるかもしれませんが、愛犬の健康への投資が不十分になり、将来的には医療費や健康問題の治療費が増える可能性があります。
愛犬のことを考えるなら、高品質な原材料を使用した栄養バランスの取れたドッグフードを選ぶことが重要となります。
原材料の表示やブランドの信頼性を確認し、愛犬のために最適な食事を提供しましょう。
安いドッグフードの添加物と化学物質のリスク
安いフードでは一般的に、さまざまな添加物や化学物質が使用される傾向があります。
添加物や化学物質は、愛犬の健康に悪影響を及ぼす可能性があるからです。
ですので、原材料リストを確認し添加物や化学物質の使用量が少ないフードを選びましょう。
フードを選ぶ目安として、ナチュラルフードや有機フードや、ドッグフードの成分表を比較し安価なブランドでも添加物の使用が制限されているものを選んでください。
安価なフードで使用される一般的な添加物と化学物質の種類と影響
添加物 | 危険性 |
---|---|
保存料 | プロピレングリコール:アレルギー反応、消化不良 |
BHA:発がん性の懸念、アレルギー反応 | |
BHT:発がん性の懸念、アレルギー反応 | |
着色料 | タール色素:発がん性の懸念、アレルギー反応 |
FD&C色素:アレルギー反応、行動変化 | |
香料 | 人工香料:アレルギー反応、消化不良 |
肝臓や腎臓への負担 |
この表は一般的な情報であり、具体的な商品やブランドによって異なる場合があります。購入前に成分表や信頼できる情報源を参考にしてください。
これらの添加物は、アレルギー反応や消化不良、皮膚トラブルなどの健康問題を引き起こす可能性があります。
- 人工的な保存料: ブタ酸、エトキシキン、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、BHT(ブチルヒドロキシトルエン)などの人工的な保存料は、摂取量が多い場合に健康リスクを引き起こす可能性があります。これらの添加物は発がん性や生殖毒性のリスクが指摘されています。
- 人工的な着色料: ドッグフードに使用される人工的な着色料には、タール色素や人工的な合成色素があります。これらの着色料はアレルギー反応を引き起こす可能性があり、また、健康上の問題を引き起こすリスクがあります。
- 遺伝子組み換え成分: 一部のドッグフードには、遺伝子組み換え(GMO)された原材料が含まれることがあります。これらの成分は、消化器系の問題やアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
これらは一部の添加物であり、犬にとって健康リスクがあるとされています。
消化しにくいフードによる消化トラブル
愛犬の健康を考える上で、ドッグフードの消化のしやすいフードを選ぶことは非常に重要です。
安価なドッグフードは、消化しにくい原材料を使用している場合があります。
消化しにくいフードを摂取することは、愛犬に以下のような消化トラブルを引き起こす可能性があります。
- 下痢や軟便
消化しにくい原材料は、腸内の消化と吸収を妨げることがあります。その結果、犬は下痢や軟便に悩まされることがあります。 - 胃腸の不快感
消化が進まないフードは、胃や腸に負担をかけます。これにより、犬は腹部の不快感やガスのたまり、腹痛を経験することがあります。 - 食欲不振
消化しにくいフードは、犬の食欲を低下させる可能性があります。犬がフードを十分に消化できず、栄養素を適切に吸収できないため、食欲不振が生じることがあります。
消化性の良いドッグフードを選ぶためには、以下のポイントに留意しましょう。
- 原材料の表示を確認し、消化しやすいタンパク質源や消化性の高い炭水化物を含むフードを選ぶ。
- 穀物や充填剤の使用量が過剰でないかを確認する。
- フードの消化性について、ブランドや製造元の情報を調査する。
消化しやすいドッグフードを選ぶポイントとしては、ドッグフードに記載されている原材料を確認してみてください。
消化しにくいドッグフードの特徴
消化しにくいドッグフードは、犬の消化器官に負担をかける可能性がある食品です。以下に、消化しにくい可能性のあるドッグフードの一般的な特徴を挙げます。
- 高粗繊維なフード
高い繊維含有量を持つフードは、消化に時間がかかる場合があります。一部の犬にとっては適切な選択肢かもしれませんが、過剰な繊維は腸の動きを促進しすぎ、軟便やガスの発生を引き起こす可能性があります。
高い繊維含有量を持つ大麦、オートミール、玄米など、穀物や穀物由来の繊維などが原材料表記の前のほうに記載されているフードは消化に時間がかかる傾向があります - 大きな粒や硬い食材
大きな粒や硬い食材は、犬の咀嚼力や消化力に依存します。咀嚼が不十分な場合や、歯の問題を抱えている場合、消化が難しくなることがあります。 - 不適切な成分のバランス
ドッグフードの成分バランスが不適切な場合、犬の消化器官が正常に機能しない可能性があります。例えば、過剰な脂肪やタンパク質の摂取は、消化負担を引き起こす可能性があります。 - 添加物や人工的な成分
一部の添加物や人工的な成分は、犬の消化器官に負担をかけることがあります。例えば、人工着色料や防腐剤は、アレルギーや消化不良の原因となる場合があります。
- 人工的な保存料: BHA (ブチルヒドロキシアニソール), BHT (ブチルヒドロキシトルエン), エトキシキンなど。
- 人工的な香料: ユーカリプトール, グリセリン, プロピレングリコールなど。
- 人工的な着色料: タール色素 (Caramel), FD&C 色素 (例: FD&C レッド No. 40) など。
- 増粘剤: カラギーナン, グアーガム, ゼラチンなど。
- 酸化防止剤: プロピレンヒドロキシアニソール (PHAA), プロピレンヒドロキシトルエン (PHAT), エチルガリル酸 (EHA) など。
注意点として、全ての犬にとって同じドッグフードが消化しやすいとは限りません。
犬種や年齢、個体差などによっても異なるため、愛犬に合った消化しやすいフードを見つけることが大切です。
安いドッグフードと愛犬の健康問題の関連性
涙やけや皮膚トラブルなどは、安いドッグフードの摂取と関係があることがあります。
安価なフードには栄養バランスの偏りや低品質な原料、添加物や化学物質の使用などがあり、これらが愛犬の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
安いドッグフードが涙やけや皮膚トラブルの原因の可能性
- 低品質な原材料: 安価なドッグフードは一般的に低品質な原材料を使用しています。これには肉の副産物や穀物の粗悪な品質が含まれます。これらの原材料は犬にとって消化しにくくアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
- 添加物の使用: 安価なドッグフードは添加物を多く使用する傾向があります。人工着色料や香料、保存料などが含まれることがあります。これらの添加物は一部の犬にとって刺激物となり、涙やけや皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。
- 栄養バランスの偏り: 安いドッグフードは栄養バランスが偏っていることがあります。必要な栄養素が不足したり、過剰に含まれる場合があります。栄養バランスの偏りは犬の健康に悪影響を与え、皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。
- 酸化した脂質: 安価なドッグフードでは、脂質源として安定性の低い脂質が使用されることがあります。これにより、脂質が酸化し、犬の皮膚に悪影響を与えることがあります。
これらの要因が組み合わさることで、安いドッグフードが涙やけや皮膚トラブルの原因となる可能性があります。
犬の涙焼けが懸念される添加物
- テトラサイクリン: 抗生物質として使用されるテトラサイクリンは、一部の犬に涙焼けを引き起こす可能性があります。
- 鉄: 食事や飲料水中の高濃度の鉄分は、犬の涙焼けの原因となることがあります。
- 着色料: 食品やおやつに使用される着色料は、一部の犬にとって刺激物となり、涙焼けを引き起こす可能性があります。
- 香料や保存料: 一部の犬は香料や保存料に対して過敏な反応を示すことがあり、涙焼けを引き起こす可能性があります。
これらの添加物は犬によって個体差があり、全ての犬にとって涙焼けの原因とは限りません。
しかし、特定の犬に対しては潜在的な問題を引き起こす可能性があるため、フードに使用される添加物には注意が必要となります。
犬の皮膚トラブルになる添加物
- BHA (ブチルヒドロキシアニソール): 食品やドッグフードの酸化防止剤として使用されるBHAは、一部の犬に対してアレルギー反応や皮膚トラブルを引き起こすことがあります。
- BHT (ブチルヒドロキシトルエン): 食品やドッグフードの酸化防止剤として使用されるBHTも、一部の犬にとって刺激物となり、皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。
- 人工着色料: 人工的に作られた着色料は、一部の犬にとって皮膚刺激やアレルギー反応を引き起こすことがあります。
- 香料や保存料: 香料や保存料にも犬によって過敏な反応を示す個体があり、皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。
犬が皮膚トラブルを抱えている場合は、フードに含まれる添加物の種類については獣医師の指導を仰ぎ、適切な治療をしましょう。
安いドッグフードを選ぶ際のポイントと注意点
- 品質の高い原材料を選ぶことが重要です。肉や魚を主成分としたものや、良質な穀物や野菜を含むものを選びましょう。
- 栄養バランスの取れたフードを選ぶことが大切です。必要な栄養素が適切な割合で含まれているか確認しましょう。
- 過剰な添加物の使用を避けるため、添加物の使用量や種類を確認しましょう。できる限り自然な成分が使われているフードを選びます。
- ブランドの信頼性や品質管理体制を調査しましょう。信頼できる製造元や安全性を重視するブランドを選ぶことが大切です。
- 獣医師に相談して、愛犬の健康状態や特別なニーズに合ったドッグフードを選ぶことをおすすめします。
これらのポイントを考慮しながら、愛犬の健康と栄養をサポートする安価なドッグフードを選ぶことができます。
おすすめのドッグフード
おすすめのドッグフードとして、手に入れやすい・主原料にお肉が使用されている・危険な添加物を含有していないコスパの良いドッグフードを紹介していきます。
ニュートロ ナチュラルチョイス 小型犬用 成犬用 チキン&玄米
ホームセンターなどでも購入できる、1kgあたり1,255円の中価格帯のドッグフード。
主原料がチキンで無添加・無着色のドッグフードです。
アマゾンや楽天での口コミの評価が高く、口コミの数も多いので購入の際に参考にしやすいフードになっています。
ネルソンズ
ネット販売のドッグフードですが、定期購入すれば1kgあたり1,372円で中価格帯のフード。
中価格帯ですが、原材料の総量50%にお肉を使ったグレインフリーのドッグフードです。
プレミアムフードに近い原材料と栄養バランスで、粒が大きく特に大型犬を飼っている方からの評価が高くなっています。
ビタワン
ネット上では低い評価が多いフードですが、口コミでは大容量で1Kgあたり535円の低価格にもかかわらず、評価が高いフードです。
主原料が穀物になっていますが、たくさん食べる大型犬にはお肉メインのドッグフードのかさ増しとして混ぜて栄養バランスを調整して食べさせる飼い主も多いフードです。
安いドッグフードで使用されることの多い危険な添加物も使用していません。
気になる点としては、食いつきをよくするために動物性の油脂を使用しているので、フード自体が脂っぽくなっており、おなかの弱い子には不向きな点です。
まとめ
安いドッグフードは以下の5つのダメな理由があります。
- 栄養バランスの偏りがある場合が多い
- 低品質な原料の使用が考えられる
- 添加物や化学物質の使用しているものもある
- 消化しにくいフードによる消化トラブルを引き起こす可能性がある
- 健康問題(涙やけ・皮膚トラブル)の増加リスク
これらの理由から、安いドッグフードを選ぶ際には注意が必要です。
代わりに、以下のポイントに注目しましょう。
- 原料の選定と品質管理に関する情報の確認: ドッグフードの表示名や原材料リストをチェックし、高品質な原料が使用されているか確認しましょう。信頼できるブランドや製造元が品質管理に力を入れているかも確認しましょう。
- 栄養バランスの考慮: 犬の年齢、体重、活動レベルに応じた栄養バランスの取れたドッグフードを選びましょう。必要なタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルが適切に含まれていることを確認しましょう。
愛犬に与えるドッグフードを選ぶ際には、栄養バランスが偏らず、パッケージに記載されている原材料に注意することで、低品質なドッグフードを避けることができます。
ドッグフード選びの参考にしてみてください。
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