ヒマラヤチーズで愛犬の歯石のケアは
- 歯が折れる危険がある
- 十分な歯石予防ができない
といった2つのデメリットがあります。
歯石の付着は歯周病の原因となり、そのままにしておくと、歯周病が進み、口臭の悪化や歯槽のう漏になるだけでなく、心臓病や腎臓病といった死に至る病気に罹るリスクが高くなります。
この記事では、ヒマラヤチーズでデンタルケアする危険性と、安全に歯石予防する方法をお伝えしています。
ヒマラヤチーズが犬の歯石予防に向かない理由
歯石予防に不向きな理由として、ヒマラヤチーズは固すぎて歯垢をキレイにかき落とすことが難しいという点。
ある程度の弾力性がないと、歯の表面に付着する歯垢や汚れがかき落とせません。
ガムで歯石ケアをするなら、爪で押した時に凹む位の硬さのガムを選ぶようにしてください。
また、硬いガムなので噛んだ衝撃で歯石が取れたワンコもいますが、固すぎるので歯が欠ける子もいます。
ヒマラヤチーズは、「硬くて長持ち・栄養豊富で犬が喜んでガシガシ噛む」と噛むことが好きなワンコのおやつとしては向いています。
ですが、固すぎてうまく歯垢をかき落とせない、歯が折れてしまう危険性があることから、歯石予防などデンタルケアには向いていない商品です。
犬の歯石予防に有効な歯磨きガムもありますが、歯磨きシートや歯ブラシでのブラッシングの方が歯垢をしっかりと落とせるので歯石予防には効果があります。
歯磨きが歯石予防に最も効果がある
歯磨きが歯石予防に効果のある理由は、歯垢や汚れをしっかりと落とすことができるから。
さらに、歯ブラシの細い毛が歯周ポケットの汚れもかき落とすことができるので、歯石の付着を抑えることができます。
歯磨きが苦手な子は、歯磨きガムや舐めるだけのデンタルケアでお手入れすることが多くなりがちです。
ブラッシングしないお手入れだと、歯垢や汚れを落としきれず、徐々に歯石が溜まってしまいます。
歯石予防ができないワンコは歯周病になりやすい
成犬の約8割が歯周病の予備軍という数字が出ています。
さらに10歳までの犬に統計を広げると約9割に歯周病が見られるとのこと。(参考:博多犬猫医療センター)
歯磨きができないと、十分な歯石予防ができず歯周病になってしまいます。
とは言っても、歯ブラシを見ただけで逃げ出してしまうワンコに歯磨きをするのには、時間と根気よく練習する手間がかかります。
そんな歯磨きが苦手な子には、歯磨きをサポートするデンタル用品を活用してみてください。
歯磨きが苦手な子におすすめしたいデンタルケア用品
歯磨きが苦手な子に歯磨きを教えるには、歯垢性の高い「歯磨きジェル」を上手に活用してみてください。
ワンコが好きな匂いと味で、おやつをあげるような感覚で歯磨きの練習をすることができます。
販売サイトでは、歯磨きの苦手な子が歯ブラシを喜んで舐める動画が掲載されています。→動画を見てみる
この歯磨きジェルは、歯ブラシをまだ口に入れられないワンコでも、舐めるだけでもある程度の歯石予防効果があるので、練習中でも歯石予防ができます。
無理強いして歯ブラシを口に入れても、犬には恐怖心と嫌悪感しか生まれません。
楽しく歯磨きができるように、舐めるだけでも歯石予防できる歯磨きジェルを検討してみてください。
歯石を取るには動物病院でスケーリング
自宅でできるデンタルケアや歯磨きだけでは、付着してしまった歯石を取り除くことはできません。
歯の根元に溜まった歯石は歯周ポケット内にも入り込んでいるので、歯石を取り除くには動物病院で麻酔を使用した手術が必要になります。
高齢になってからの麻酔や手術は犬にとって大きな負担となります。
子犬の頃から歯磨きに慣れさせるようにしましょう。
無麻酔による歯石除去の危険性
無麻酔による歯石除去には5つの危険性があります。
- 表面的な歯石だけを除去しても歯周病は良くならない
- 怪我をさせてしまう恐れがある
- 痛みと恐怖の体験をさせてしまう
- 痛みと恐怖のトラウマから口元を触らせなくなる
- 口元を触れないので自宅で歯磨きできなくなる
無麻酔の危険性を詳しく解説していきます。
無麻酔の歯石取りでは一見きれいになったように見えても歯周病の原因は取り除けず、歯周病は進行し続けます。
処置中は口を開けたままの状態でキープしなくてはいけません。それはワンちゃんにとってとても怖いことで大きなストレスになります。
恐怖や痛みを感じながら行われた歯石取りはワンちゃんにトラウマを残し家で口を触らせてくれなくなります。
無麻酔の歯石除去にはメリットが一つもありません。
逆に、歯磨きがますます嫌いになり自宅での歯石予防ができなくなってしまいます。
麻酔や手術が心配な高齢犬の場合は、獣医師と相談して治療法を決めるようにしてください。
まとめ
ヒマラヤチーズは、固いガム・おやつとしては優秀ですが、歯石予防やデンタルケアとして使用は不向きとなります。
また固すぎることで、歯が欠けるトラブルも多く、与える際には注意が必要となります。
歯石の予防には歯ブラシによるブラッシングか予防効果が高く、歯石予防がしっかりとでき歯周病も予防することができます。
歯磨きが苦手!というワンコには、おやつ感覚で喜んで舐めてくれる「歯みがきジェル」を検討してみてください。
歯周病は歯磨きで予防できる病気ですので、歯磨きの習慣が身に付くよう努めていきましょう。
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